舌の表面にある突起は、主に糸状乳頭と菌状乳頭の二種類に分けられます。
糸状乳頭は、舌の前方のほとんどの部分に分布しており、細長く毛状に見えます。糸状乳頭には、味蕾と呼ばれる味覚を感じる細胞が含まれています。
菌状乳頭は、舌の後方のV字型の部分に集中しており、丸くて大きな突起に見えます。 菌状乳頭にも味蕾がありますが、その数は糸状乳頭よりも少ないです。
菌状乳頭の主な役割は、感覚を感じることです。
菌状乳頭には、機械受容器と温度受容器と呼ばれる感覚を感じる細胞があります。 機械受容器は、食べ物の硬さや形状などの触覚を感じることができます。
温度受容器は、食べ物の温度や辛さなどの温度感覚を感じることができます。
口臭や味覚障害の原因!
- 目次 -
舌の構造
舌の表面の突起
味蕾
味蕾は、舌にある食べ物の味を感じる小さな器官です。味蕾は、味覚受容体と呼ばれるタンパク質を持つ細胞からら構成されています。
味覚受容体は、食べ物の味物質(甘味、、酸味、塩味、苦味、うま味など)に結合すると、神経伝達物質を放出して脳に信号を送ります。
人間の舌には約10,000個の味蕾がありますが、その数は年齢や栄養状態によって変化します。味覚受容体も一定期間で新しい細胞と入れ替わりますが、高齢では減少することがあります。そのため、高齢者は食べ物の味を感じにくくなることがあります。
舌苔について
舌苔とは
舌苔とは、舌の表面に付着する苔状のもので、菌や粘粘膜の落屑などが含まれます。
舌苔が厚くなると菌の温床や口臭、病気の誘因になる可能性があり、舌は清掃する必要があります。
舌苔が溜まる原因
舌苔の原因には、以下が挙げられます。
「食事の際、あまり咀嚼をしない。食事の際、あまり舌を動かさない。」
口の中の粘膜は、絶えず新陳代謝を繰り返しています。通常、食事するときは咀嚼して舌をフルに活動させていますが、柔らかいものを食べたりしてあまり咀嚼せず、舌を動かさないで食事を摂ると付着しやすくなります。
ほかに唾液分泌量の低下、口呼吸による口腔乾燥、ストレスが原因となったりするといわれています。
摂食嚥下障害や経管栄養・経口挿管状態では、口腔腔機能を全くはたらかせないこともあるため、舌苔が付着しやすいです。
高齢者では孤立化がみられます。人との会話が減ることで、舌を動かさないために、舌苔が付着しやすい環境になります。
舌苔の色
舌苔の正体は垢です。
舌苔は粘膜を保護する役割があり、必要不可欠な存在です。
健康な人の舌は、うっすらと白い苔がついて舌の色が透けて見えます。この白い舌苔が厚ぼったくなっているときは、体が弱っている証拠とされています。
舌磨きの必要性
舌は内臓や血液の状態を反映する健康のバロメーター
舌は内臓や血液の状態を反映する健康のバロメーターと言われています。
舌の色や形、厚さ、舌苔などで、胃腸や心臓、肺などの機能やストレスレベルなどがわかります。
味覚障害
味覚障害とは、味覚の感度が低下したり、味覚の異常が生じたりする状態のことです。
味覚障害の原因は、舌苔の過剰な付着などがあります。
誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは、口の中の菌が誤って気道や肺に入ってしまうことで起こる肺炎です。
舌磨きは、舌に付着した舌苔を除去することで、口内環境の改善の効果があります。
舌苔を除去することで、細菌が気道や肺に吸引される確率を低くすることができ、誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます。
舌磨きの効果
舌磨きには、以下のような効果があります。
味覚の向上
舌磨きで舌苔を除去することで、味覚受容体が正常に働くことができ、味覚の感度が高まります。
感染症の予防
舌磨きで口内の細菌や食べかすを減らすことで、口内環境を清潔に保つことができます。誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます。
口臭予防
舌磨きで舌苔を除去することで、口臭の原因物質の発生を抑えることができます。
口臭予防
口臭の原因
口臭の原因の多くは、口腔内の細菌がタンパク質を分解して生成するガス状の物質である揮発性硫黄化合物です。
揮発性硫黄化合物
揮発性硫黄化合物には、生ゴミの悪臭を発する硫化水素、メチルメルカプタン、硫化ジメチルなどがあります。
揮発性硫黄化合物は、舌苔などに存在する細菌が、食べ物の残りや唾液中のタンパク質を分解することで発生します。
舌磨きが歯磨きの効果を高める
舌に付いた細菌が再び歯に付着する
歯磨きをするときに舌を磨かないと、舌苔に付着した細菌が歯に移り、再び付着する可能性があります。
これは、歯磨きの効果を低下させるだけでなく、虫歯や歯周病のリスクを高めることにもなります。
舌磨きのやり方
舌磨きは、口臭予防や味覚の向上などの効果がありますが、やり方や頻度に注意する必要があります。
舌磨きのやり方やおすすめのアイテム、頻度や嘔吐反射について、お話します。
嘔吐反射
舌磨きをするときに舌の奥にブラシを当てると、嘔吐反射が起こることがあります。これは、舌の奥に嘔吐を引き起こす神経があるためです。嘔吐反射を抑えるためには、以下の方法が有効です。
口を大きく開けないで、できるだけ閉じたまま舌磨きをする。
数秒間息を止めながら舌磨きをする。
舌の奥よりも手前の部分を中心に磨く。
歯磨き粉などを使って舌の滑りを良くする。
歯ブラシの使用
歯ブラシで舌磨きを行うこともできますが、歯ブラシは歯を磨くために作られたものなので、舌には不向きです。
歯ブラシの毛は硬くて舌を傷つけやすいですし、歯ブラシの頭は大きくて舌の奥には効果的ではないです。
歯ブラシで舌磨きを行う場合は、毛の柔らかめのものを選び、力を入れないように注意しましょう。
舌ブラシ
舌ブラシがおすすめです。舌ブラシには、ブラシタイプ、ヘラタイプ、スクレーパータイプなどの種類があります。
ブラシタイプは、細かい汚れを丁寧に落とすことができますが、舌を傷つけやすいです。
ヘラタイプやスクレーパータイプは、広い面で一気に汚れを落とすことができますが、嘔吐反射を起こしやすいです。
自分の舌の状態や好みに合わせて選びましょう。
素材や長さも重要なポイントです。素材は、プラスチック、金属、ゴムなどがあります。
プラスチックは無難で気軽に使えますが、金属は繰り返し使えて半永久的に使用できます。
ゴムは嗚咽しにくいですが、耐久性が低いです。
長さは、家で使うなら長めのもの、外出時に使うなら短めのものがおすすめです。
磨くタイミング、頻度
舌磨きは、口臭予防や味覚の向上などの効果がありますが、やり方や頻度に注意する必要があります。舌磨きのタイミングや頻度、時間について、お話します。
タイミング:舌磨きは、朝食後の歯磨きの後に行うのがおすすめです。
舌磨きの頻度:舌磨きは、1日1回が適切です。やりすぎると舌に負担をかけたり、味覚障害を起こしたりする可能性があります。
舌磨きの時間:舌磨きは、3~4回程度、奥から手前へブラッシングするだけで十分です。磨き終わったら、舌から落とした食べかすや菌を確実に除去するため、しっかりと水で流しましょう。
舌磨きの注意点
- やさしい研磨剤入れの歯磨き粉を使いましょう
- お体にやさしい歯磨き粉を使いましょう。
歯磨き粉の使用について
安心できる歯磨き粉として炭酸カルシウム含有の植物性のものを選ぶことが有効です。
ここでの炭酸カルシウムは、天然の植物性の成分で、歯磨き粉には研磨剤として使われます。研磨剤とは、歯の表面に付着した汚れを擦り落とす役割をするものです。歯を白くすることができます。
炭酸カルシウムは、研磨剤としてはやさしいもので、歯の表面をこすりつけずに歯を白くできます。また、炭酸カルシウムは水に溶けやすいので、歯磨き後に口の中に残りにくいというメリットもあります。
炭酸カルシウムを含む植物性の歯磨き粉は、安心できる歯磨き粉として選ばれる理由は、以下のようなものがあります。
天然由来の成分である:炭酸カルシウムは、自然界に存在する植物性の成分であるため、人工的な化学物質に敏感な人やオーガニック志向の人にも安心して使えます。
科学製品の入っていない天然の植物性の歯磨き粉は特に有効です。防腐剤や化学薬品の入ったものを使えない体質の方、子供、お年寄りでも安心して使えます。
低発泡である:炭酸カルシウムは、発泡剤として使われることもありますが、一般的な界面活性剤に比べて泡立ちが弱いです。低発泡の植物性の歯磨き粉は、歯磨き中に口の中が見やすくなり、磨き残しを防ぐことができ歯を白くできます。
自然の清涼感である:植物性の歯磨き粉は刺激が少なく、歯を白く、歯石沈着を防ぐことができます。
この記事を書いた人
大学にて研究、歯科クリニックで勤務し主に一般の患者様、発達障害の患者様、高齢者の患者様の歯科治療を担当しております。
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